<BLOG>芥川賞の選考会が終わりました
芥川賞の選考会が終わりました。結果はみなさんの知るところの通りです。同じ群像から石沢さんがご受賞されたこと、本当にうれしいです。
この一か月半、さまざまな経験や出会いがありましたが、ひとり占めしたいので教えません。一年前はまだ依頼もいただいておらず、自分がまさか中編小説を書き遂げるとは思いもよらなかったと思います。だから、候補入りがあってもなくても、この作品を書けただけで、わたしの中では大仕事でした。講談社群像チームが『氷柱の声』という作品を、誠実に、丁寧に届けるため、とても力を尽くしてくださっていた矢先の候補入りの一報。ほんとうに驚きましたが、うれしい、よりも先に(どうしよう。とにかくこの作品とこの登場人物たちを守るぞ)というのが本音でした。この作品をより多くの方に届くものとして候補に選んでいただき、貴重な経験をさせていただいた日本文学振興会の皆様に感謝します。
そして何よりも、とにかく、この作品を書きあげるために協力してくださった皆様と、わたしを支えてくださった皆様に、改めて感謝をお伝えしたいです。群像編集部の皆さんが最初から最後まで(そしてこのあとも)お忙しい中で本当にわたしのあらゆることをサポートしてくれて、心強かったです。
『氷柱の声』という作品が、編集部の皆さんと協力して引き続きより多くの方に届くようにがんばります。
そして、じつはわたしのいちばん最初の本『わたしを空腹にしないほうがいい』が、なんと、1万部を突破しました。候補入りする前から6月の重版で1万部を超えることが決まっていたのでBOOKNERDの早坂さんとさまざま企画していたのですが、お知らせしようとしていた矢先……! でした。ちょっとくやしい。芥川賞があってもなくても、1万部だったんだよ。すごいことです。記念になにかしようと思っているので、たのしみにしていてください。引き続き盛岡の自動販売機でも買えます。
想像以上の疲労がきており、寝ているし、食べているし、にこにこしているのですが、いつもの馬力がすっかり出なくなっています。まずは週明けからの会社員の仕事に力を使いたいため(なんか、へとへとながらもめっちゃ会社の仕事に打ち込みたいんです、いま……)、いつまで、になるのかはわからないのですが、執筆に関する急ぎのご連絡や、直近で入っていた執筆関連のお約束に関しては、当面、執筆業のサポートをしてくれているスタッフからのお返事をさせていただくと思います。また、新規のご依頼やご取材に関しましては、引き続き群像編集部へのご連絡をお願いいたします。
どんな内容でも、どなたからの連絡でも、14日以降寄せられているすべてのメッセージやSNSへのリアクションに目を通すことがなかなかむずかしく、お返事ができそうにありません。ごめんなさい。ふしぎなことにお葉書で寄せられたメッセージは、しっかり受け取ることができました。メッセージがあれば、SNSのリプライ等よりもお葉書で群像編集部までおねがいします。遅くなったとしてもお返事します。お返事はお送りできませんが、しっかりとすべて目を通しています。ありがとうございます。
あ。たくさんあった中からひとつだけ教えます。東京では、ルスルスの星を手に入れました。あとでTwitterにでも写真をのせます。
くどうれいん